『いい牛』ってなんだろう…

今日は、愛知県の子牛市場に行ってきました。

豊里からは、今回、15頭の去勢牛を出品しました。

このところ、豊里の子牛を購入して下さる肥育農家さんが増えてきて、市場の中でもかなりの高値がつくようになってきました。

私は去年から、松阪、あいち、関の子牛市場に、ほぼ毎回、勉強のために足を運ぶようにしているのですが、市場の空気を実際に肌で感じることで、学ぶことが非常に多いです。

まぁ、ほとんどが反省することばかりなんですけどね…。

豊里では、和牛子牛のほとんどを、『受精卵移植』によって生産しています。

その受精卵を移植するためには、その前に『採卵』という作業があるのですが、その採卵の計画(掛け合わせなど)を立てるのを私がやらせてもらっています。

この計画が、後々、市場での子牛の価格にけっこう影響するんですけど、一応、いつも『いい牛』を生産しようと思って計画を立てる訳なんです。

ここでいう、私の思う『いい牛』というのは、『高値で売れる牛』なんだと思います。いつもそう思いながら掛け合わせを考えているので…。

じゃあ、ここでいう『高値で売れる牛』って一体何なんだ…という話にもなりますが…

…で、その採卵の計画を立てた約1年後に子牛が生まれて、その子牛を9ヶ月程度飼育してから子牛市場に出品するまでに、トータルで約2年の期間を要する訳なんです。

なので、一応、その時は自分なりにベストを尽くしたつもりでも、2年後のセリでは、「なんでこの掛け合わせにしちゃったかな〜…」とか、「この種雄牛の精液は、この時期に使っちゃダメだよね…」などなど、反省点が多くて…。

それで、肉牛部でも、時々、『いい牛』ってなんだろう…っていう話題になる時があるんですけど、飼育メンバーは飼育メンバーの思う『いい牛』っていうのが色々あって、最近は、そういうのをみんなで考えるのが面白いです。

大きければ『いい牛』なの? でも、この前、すごく大きくて血統も申し分ない牛がいたけど、高く売れなかったよね…、1頭だけ大きくても、購入する肥育農家さんは飼育しにくいのかもね。

ここ2年くらいは、群れの大きさを揃えるっていうのを意識して取り組んできたけど、その効果はありそう、牛の大きさが揃ってるねと市場で褒めてもらった。

やっぱり病気せずに健康に育ってくれるのが一番!

なんか、血統によって体型とか性格とか、特徴があるような気がする〜。〇〇の系統は、性格悪い牛が多い〜、特にメス! (大爆笑)

…などなど ( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )

これからも、『人と共に 牛と共に より良き(善き)をめざして』、その時その時、最善を尽くしていくのみですよね…。