以前、受精卵に関する投稿をしましたが、受精卵は1卵ずつ写真のような凍結用のストローに詰めて(写真のストローは空です)、液体窒素に入った状態で凍結保存しています。
数ある精液と色々なパターンのかけ合せをすることにより、受精卵の種類は膨大になってしまうので、それらを凍結保存する時には、親牛の情報はもちろん、受精卵の番号、ストローのラベルの色、液体窒素ボンベの中のキャニスターの番号、更にそのキャニスターのどの場所に入っているのか等々、全て記録しておきます。
で、使いたい時に使いたい受精卵を選んで融解(解凍)する…と、今まではそれで何の問題もなかったのです。販売を始めるまでは…。
受精卵を販売するにあたり、これからのキャニスターの使い方を考えた時に、まぁ色々と不都合というのか…、“こんなキャニスターが欲しい!”という欲が沸いてきてしまいまして、でも私の要望を全て叶えてくれるキャニスターは見つからず、特注で作れますよと言ってくれたメーカーもありましたが、当然お値段がものすごく高い…。
でも使い勝手や凍結受精卵にとって等々を考えると、私にしては珍しく(!)どうしても譲れないものがありました。
そんなある日、ここ豊里の鉄工所で仕事している鹿野さんに愛和館で会い、「こんな感じの作れませんかねぇ…?」と軽く声をかけたところ、すぐにボンベを見に来てくれて、あっという間にキャニスターを作って持って来てくれました!(改善点は多々ありましたが…)
で、改めて事細かに要望を聞いてもらい、ついについに、完成したのです!!
これだけで分かりますかねぇ…?
販売する時には5本や10本という単位なので、もう最初からその本数にして、-196℃の液体窒素にも耐えうるガラス試験管に入れて保存しておきます。
口の大きいのが10本入り、小さいのが5本入りです。
凍結受精卵は、液体窒素から出ると急速に質が落ちてしまうので、こうしておけば、ストローを移動する際にも液体窒素から出さず、ガラス試験管ごと移動できます。
優れものですね~!!
鹿野さん、どうもありがとうございます♡