以前の投稿で体外受精卵移植のことを載せましたが、それがキッカケで、実はガラス化胚凍結法を教えてもらえる機会を得まして、今、早速それが活かされつつあります。
…というのも、受精卵にはA~Dとランクがありまして、Aが最も良く、Dは途中で死滅していて使えません。
ただ、悪いランクの受精卵を生きているか死滅しているかを見分けるのは経験を積んでいてもなかなか難しいのです…。
そこでまず登場したのが、受精卵を培養させるという方法。これがなかなか画期的でして、一晩たつと、生きている受精卵は見違えるほどに成長しているのです!もちろん死滅していたらそのままの状態です。
それで、生きているものは受精卵移植をします。
これで、きっと幾つもの受精卵が救われたと思われるのですが、ただ一つ欠点がありまして、せっかく培養して生きていたとしても、その日に移植できる対象の牛が居ないと、これは意味がないのです…(この受精卵を従来の方法で凍結することはできないので)。
そこで、夢の「ガラス化凍結法」が登場する訳です!
この「ガラス化凍結法」は、培養した受精卵を凍結できるのです!しかも(ちょっと面倒臭いですが)、融解(解凍)する際にも受精卵が生きているかどうかを確認できます。悪いランクの受精卵を凍結しているので、面倒臭いけれど、これは必要なことかな、と…。
ちょっと難しい話題になってしまいましたが、できる限り受精卵を活かせるよう、今、繁殖部門では着々と環境が整いつつあります。
ますます、やりがいがありますね~(ง •̀_•́)ง