ここ豊里肉牛の子牛達は、主に“受精卵移植”によって産まれてきています。つまり、代理母出産ということです。
和牛の場合、体の大きさや肉質などが、ほぼ血統で決まってくるので、求めれているものをより多く生産するために、豊里では20年ほど前から受精卵移植をしてきました。
当時では最先端だったそうです。
一方で酪農業界では、今、性判別精液というのが主に(かどうか分かりませんが…)使われていて、これは90%以上の確率でメスが産まれてきます。
この性判別精液が登場した事で、今までは10頭のメスの子牛を産ませたかったら20頭分の母牛の腹が必要だったのが(メスの確率が50%として)、ほぼ10頭の腹で間に合うようになりました。
そこで、その余った分の腹に(乳牛は子牛を産まないと乳がでないので…)、全国的に増産が求められている和牛の“受精卵”を移植するというのが、今、酪農業界では拡がりつつあります。
ただ、和牛の繁殖農家は年々減ってきているため、受精卵は全国的に不足しているのが現状で、「ヤマギシの受精卵を分けてもらえないか」と、これまで何度か声をかけていただくことがあり、繁殖部門では、そのために着々と準備を進めてきました。
そして11月19日、とうとう“豊里ブランド”(と言ってしまって良いのかどうか…)の受精卵が、全国へ翔く日がやってきました。
わぉ!こんな日が本当に来るなんて…。
この先、どのように展開していくのか、今はワクワクよりもドキドキの方が大きいなぁ…。