初めに言っておきます。前置き、長いです…(苦笑)。
このブログで度々投稿している、和牛のゲノミック評価(DNAを検査して遺伝的能力を推定する方法)ですが、昨年ゲノム解析をした繁殖和牛の中で、BMS(脂肪交雑)の値が全国的にもトップレベルの牛が豊里にいることが判りました(これも、昨年投稿しましたね)。
で、その母牛に今をときめく「福之姫」(オスだけど、“姫”)という種雄牛を掛け合わせて産まれた子牛がオスだった場合、ぜひゲノム解析をさせて欲しいと、種雄牛を造成している団体から要請がありました。
もちろん産子は“受精卵移植”で誕生させます。
ここまでが去年の話です(先の長い話ですね…)。
で、その子牛が2頭産まれまして、しかもそれが2頭ともオスだったんです!
早速、その子たちの毛根を採取して、ゲノム解析の申し込みをしました。
さらに、そのすぐ後に、また2頭、ゲノム解析で値の非常に高いのが出たと連絡があり、しかもその2頭の母は同じ牛で、受精卵移植なので、同じ時期に3頭、オスが産まれていたんです。
その3頭の検査もさせて欲しい、とのことだったので、計5頭のオスの毛根を採取して解析に出したのが5月のこと。
さてさて、いよいよ豊里から夢の種雄牛誕生か…?!と、妄想を大きく膨らませた約1ヶ月半…。
とうとう待ちに待った結果が来ました!
もうねぇ、パッと見ただけで「ん??」って思いましたよ。「枝肉重量」のところ。こんな数値、うちでは見たことない!!
…と言われても、イマイチよく分からないですよね…?
上の写真にもあるように、「H」という評価は、全体の上位1/10以上で、
この牛も、枝肉重量の評価は「H」。
でも、推測するに、かなり「A」に近い「H」なんだと思います。
この牛の枝肉重量の数値が「41.056」なのに対して、
この牛は「109.430」!!
なんだか凄そうΣ(⊙ω⊙)
これはもしかして、本当にうちから夢の種雄牛が出ちゃうんじゃないの?!
…と思ったのも束の間。
昨年だったら間違いなく種雄牛に選抜されていたそうなんですが、今はゲノミック評価を活用することで改良のスピードが格段に上がったのと、人気の種雄牛はそれだけ多くの後代候補牛がいる等々で、今回は残念ながら夢の種雄牛誕生とはなりませんでした…。
そんなに甘くはないですね(。•́︿•̀。)
ま、一獲千金の夢を追い求めず、地道にコツコツやっていきましょう٩( ‘ω’ )و