つい最近、放牧地の投稿をしたところですが、もう完成…ではありませんが、今日はちょっとお試しで1頭、放牧してみました!
初めのうちは興奮して走り回っていたものの、やっぱり独りぼっちでは寂しいのか、そのうち出入口の辺りばかりをウロウロ…。
なんだなんだ?と他の牛たちも興味津々で集まってきます。
あとは水飲み場と餌場が確保できれば完成です。
楽しみ〜( *^艸^)
和牛の話
このところ、牛の話題を投稿するのをサボって子どものことばかり載せていたら、案の定、
「“ウシシな子育て日記”に改名したら?」と言われてしまいました…(/ω\)
まぁね、話題はあるにはあるのですが、専門的で難しいかな?とか、面白味に欠けるかな?なんて思ったりして、ついつい簡単な子どもの話題に走りがちなんですよね…。
…という訳で、肉牛部の最新の話題を…。
今、和牛の世界では、ゲノミクス解析の技術を使って、より優秀な和牛を生産しようという動きが始まりつつあります。
競走馬の世界では既にゲノム(遺伝情報)の解析がかなり進んでいるそうで、短距離に強い馬、長距離に強い馬なんかが、小さいうちからゲノミクス解析である程度分かるようになってきているそうです。
この競走馬のゲノミクス解析の技術をお借りして、和牛の改良に活かそうというのが今回のプロジェクトです。
うちでは今年、240頭余りの繁殖雌牛の中から、まずは130頭の和牛のゲノムを解析して、その中の上位30頭から採卵した受精卵は、受精卵移植(借腹出産)によって全国に翔き、和牛の改良に一役買ってもらおうということです。これを3年間かけて進める計画です。
これまで、経験と勘で“この血統だったら次はこれを掛け合わせたら良いのでは?”とやって来たのが、“なかなか良い線いってたんだぁ!”となるのか、はたまた大きく覆ってしまうのか…?
いずれにしても、ドキドキ(少しワクワク)です…!
ここは数年前までミカン畑でした。
「このミカン畑を妊娠牛の運動場にしたい」と洋子さんが言い出したのは、たしか3年前。
その時は、“また夢のようなこと言ってるわぁ〜”と、正直なところ思っていました。
…あれから3年。
少しずつ少しずつ進んできた放牧地化が、ここ数日で一気にカタチになってきています。
これはきっと“ランチタイム”の効果だな…。
…というのは、お昼に各々でお弁当を食べていたメンバーが、温かいごはんを求めて(?)他職場からも、作業着姿の青年達がうちの拠り所に集うようになり、おかげで
「こんなことやってもらえない?」
「こういうことやりたいんだけど…」
というタイムリーな会話が頻繁にされるようになり、色んなことがトントン拍子に進むようになったのです。
さあ、いよいよ夢の放牧地が現実のものになりそうです…!!
子どもたちが大喜びですね、きっと☆
三重県といえば「松阪牛」は超有名ですが、三重県のもう一つのブランド牛である「伊賀牛」の増産に向けての取り組みが、今、始まっています。
あぁ、上の和牛マップに登場していないってことは、知名度はまだまだのようですね…。
伊賀牛も、松阪牛と同じく牝牛かつ処女牛に限っているので、増産するのが難しいというのが欠点なのですが(子を産める牝牛をお肉にしてしまうので)、この問題を解決(?)すべく、伊賀牛の屠畜卵巣由来体外胚移植による和牛子牛の増産に向けた取り組みが、この春から始動しています。
なんか難しいですね…。
まぁ簡単に言うと、お肉にする為に屠畜した伊賀牛の卵巣をいただき、そこから卵子を取り出して培養し、体外授精させて更に受精卵を培養し(ここまでは畜産研究所)、その体外受精卵を春日山と豊里の乳牛に移植し、乳牛のお腹を借りて和牛を産んでもらうというものです。
で、メスが産まれたら数ヶ月間豊里で育てて、その後、伊賀の肥育農家さんに引き渡し、ゆくゆくは伊賀牛に…という計画なのです。
まだまだ初めの一歩くらいしか踏み出していませんが、さぁこれからどのように展開していくのでしょうねぇ…?